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「躁鬱大学」坂口恭平のnote連載がすごかった

坂口恭平さんの「躁鬱大学」というnoteの連載を読んで、衝撃を受けたので記事を書きます。

note.com

 

「躁鬱大学」というタイトルではあるが、躁鬱病と診断された人だけに向けた記事ではなく、

全ての浮き沈みが激しい人、多動傾向のある人、飽きっぽい人にオススメ!

読み始めて速攻、「これは自分のことだ」と感じ、読み進めていけば共感しすぎて笑ってしまうこと間違いなし。

(ちなみに私は躁鬱と診断されたことはありませんが、上記3つにはすべて当てはまります。)

あと、自粛期間中で心が敏感になっていたり、気持ちのコントロールが難しくなっている方にも役立つかと!(そういう方には「その9 鬱の時の過ごし方」の記事が一番オススメ)

 

 

通してすべて読むことをオススメしますが、長文を読むのがしんどい、という方は最後の「最終講義」がまとめ的な記事なので、こちら↓と、

躁鬱大学 その17 最終講義/それぞれのあなたへ|坂口恭平|note

連載の中で紹介されている「神田橋語録」だけでも読んで欲しい!

神田橋語録

http://hatakoshi-mhc.jp/kandabasi_goroku.pdf

 

 

自分の感情をうまく操縦するスキルや、的確な休み方、人間関係の構築の仕方、スケジュールの立て方など、あらゆる処世術がたっぷりとこの連載の中に紹介されている。

私は、自分の中の「ああしなきゃ」「こうしなきゃ」が取り除かれてだいぶ楽になった。

例えば、趣味も仕事も、「この道一筋」でなくても良いんだ、「浅く広く」でも良いんだ、とか、自分が「空っぽ」でもいいんだ、とかわかっただけでもすごく心がスッとした。 

コレだけじゃなくて、この心スッキリポイントがこの連載中にあと100個くらいあった。

私と同じように、この記事に共感できる躁鬱人にとっては非常に有益な情報がギュッと詰まっているはず。(逆に、あてはまらない人には、とことんピンと来ないと思う。)

 

 

文章も軽いトーンで進み、まとまっているのでとても読みやすい。

自身の経験談や心情も「ここまで素直に書いていいのかな」というぐらい、赤裸々に語られていてスゴくて、笑える。

たとえば

基本的に躁鬱人は人のために何かをしてあげることが苦手ですので、パートナーはいろんなお世話ができる人がいいと思います。でもお世話だけしてもらっていると愛想尽かされますので、躁状態の時に、時々、いい感じに料理や洗濯、掃除など楽しくできるといいかもしれません。僕はどうにかツイッターで自分はやってます感出して、人に見せびらかせるためだけで、家事をしてますが、そのことで実際に行動はしてますので、妻は文句はないようです。家族のためにやっているというよりも料理本も出しましたので、完全に人に向けて、仕事のためにやってます。ですが、目的はどうでもよくて内容が家事であれば、家族に協力していることになりますので、そうやって目的をすり替えつつ、上手に怒られすぎないように工面していく必要があります。

 素直すぎてすがすがしいです。笑

 

 

この連載を書いた坂口恭平さんという方のことは、このブログでも以前書いた

「自殺会議」 末井昭 ★★★★★☆☆☆☆☆ - きろく

で知った。

この本は自殺にまつわる人たちのインタビュー集で、

坂口さんは個人の携帯の番号を公開して、死にたい人の相談を10年近く毎日聞き続けている方。Wikipediaに個人の電話番号が載っている世界唯一の人らしい)

自身も躁鬱病を患っているそうだが、

相談を聞く他にも、本を書いたり、音楽やったり、絵を書いたり、多方面に超パワフルな方のようだ。アドバイスも超パワフル。

noteの記事だけでなく、他の著書も読んでみたい!

 

とても面白く、感想があふれてきたので、読み終わってまさに躁状態でこのブログ記事を書きました。笑

この内容、このボリュームで無料はすごすぎる。自粛期間中にぜひ読んでみてください。